放送朝礼講話

2025年4月17日(木) 放送朝礼講話 「教会暦(典礼暦)」  宗教科 半澤先生

おはようございます。新年度がスタートし、全員登校日も7日が経過しました。新入生の皆さんは、静粛の時間・朝の祈りで始まり、帰りの祈りで一日が終わる学園の生活に慣れましたか。白百合では、祈ることをとても大切にしています。自分のために、願い事ばかりを神様に祈るのではなく、他者のために祈ることもできるといいですね。

さて、学校の暦は4月1日から始まりますが、今日は新年度に因み、あらためてカトリック教会の暦(典礼暦)について話をしたいと思います。典礼暦では、一年をかけてイエス・キリストの生涯を記念していくことが中心となります。典礼暦は、イエスの誕生を祝うクリスマス(降誕祭)と復活を祝うイースター(復活祭)を軸にして展開していきますが、その当日だけでなく前後に一定の期間を設けて記念します。12月25日のクリスマスの前には「待降節」(アドベント)が約4週間あり、キリストの誕生を静かに待ち望みます。そして、クリスマスの後には1月上旬まで10日から2週間ほど続く「降誕節」があり、キリストの誕生を大きな喜びをもって記念していきます。キリスト者にとって最も大切な復活祭の前後にも特別な期間があります。復活祭前の約40日は「四旬節」(レント)と呼ばれ、キリストの死と復活という最も大切な出来事を記念するため、信者は日々の生活を振り返り、必要な場合は節制や償いを果たします。「四旬節」は復活祭に洗礼を受ける人の最後の準備期間にもなります。さらに、復活祭直前の1週間は「聖週間」(受難週)と呼ばれ、キリストの受難と死を直接思い起こす週であり、木曜日の晩から始まる「聖なる過越の三日間」には、一年の中でも特に荘厳な典礼が行われます。復活祭の後は、7週間(50日)をかけて盛大にキリストの復活を祝う「復活節」が続き、復活祭から50日目の日曜日には、聖霊降臨(ペンテコステ)の出来事が祝われます。また、「待降節」、「降誕節」、「四旬節」、「復活節」以外の期間は、キリストの生涯の他の出来事を記念する期間(カトリック教会では「年間」)となります。復活祭の日付は毎年異なります。現在、教会では復活祭を「春分の日の後の満月の直後の日曜日」とすることを定めているため、今年2025年は4月20日、来年2026年は4月5日、再来年2027年は3月28日が復活祭となります。

さぁ、皆さん、今度の日曜日は最寄りのキリスト教会に足を運んでみませんか。当日はイースターエッグハント(イースターエッグ探し)やパーティーなど、楽しいイベントを企画している教会がたくさんあります。信者、未信者を問わず、教会はすべてウエルカムです。キリストの復活が、世界中の困難な状況にある人々にとってたえず支えとなり、明日に向かう希望の源となりますように共に祈り、大きな喜びを共に分かち合いましょう。お話を終わります。

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