【教員コラム~先生から生徒へ~】

本校では、毎日放送朝礼が行われます。その中で、月曜日は校長先生から、木曜日は様々な先生方から生徒へのお話がされます。宗教的な内容やその時期にあったお話、生徒へ伝えたいメッセージなど様々です。

【朝礼講話:くれない族からの脱却  2023年11月16日(木)担当:渡辺顕一郎先生

おはようございます。いよいよ後期中間考査が目前に迫り中高生共にテスト勉強のラストスパートといったところでしょうか。ぜひ、少しでも自分の目標の点数に近づけるように、その調子で努力を続けていってください。そして、テストが終わればもう12月です、一年が過ぎるのって本当にあっという間ですよね。そういえば、この間の日曜日には甥っ子たちと街中をブラブラしていていたら、お店の中から軽やかなクリスマスソングが流れてきて、もうそんな季節になったのかとしみじみと感じました。音楽を聴きながら隣にいる甥っ子と「来月はクリスマスだね、なんて話をしていたら、ねえ、マブ、クリスマスには、なんかおもちゃかってよ」と言ってきました、ちなみにマブとは、マブダチの「マブ」という意味で甥っ子たちからなぜかそう呼ばれています。ただ、どうなんだろうなんていったら、なんでかってくれない、どうしてかってくれないのと駄々をこね始めたのですが、唐突ですが、みなさん、「くれない族」って知っていますか。くれない族とは、どこかの民族の名前ではなくなく、今から30年くらい昔に流行ったドラマから取られたものみたいですが、口癖や考え方が「~してくれない」となっている人たちのことを指します。人と接していて、相手が自分の思い通りに、期待どおりに動かないと「理解してくれない」「優しくしてくれない」、「話をきいてくれない」「挨拶してくれない」、「感謝してくれない」、「仕事をしてくれない」なんて思ったりしたことはありませんか。みなさんの生活をふりかえってみてどうでしょうか。「~してくれない」と思うことは多いでしょうか、少ないでしょうか。というかこれは、誰しもが思うことの一つだと思います。ただ、この思いが行き過ぎてしまうと相手に対する不平、不満ばかりになってしまい、腹を立て極論として自分がうまくいかないのは、相手が何もしてくれないからこうなったのだと、他人のせい、環境のせいにしてしまうことがあります。また、ネガティブな感情に捕らわれてしまい、自身の心をすり減らし、周りにもよい影響を及ぼしませんよね。人はAIでもないし、コンヒ゜ューターでもないので、その人が欲しているものを瞬時に判断して行動することができません。ですので、自分が望んだとおりにしてくれるなんてことは滅多にないのないのです。

「求めよそうすればみつかる~」イエスは聖書の中で度々、自ら行動することの大切さを説いています、まず、自分が変わらなければ、相手や集団、社会は変わらないよということを生涯の中で多くの人に伝えたのでした。ぐちぐちいうだけという文句いいにとどまるだけでなく、何もしてくれないのであればこちらから行動しなさい。そうすれば変わるよと。今月、11月の死者の月が終わると、カトリック教会の暦ではいよいよイエスの生誕、クリスマスを準備する期間である「待降節」がはじまります。待降節は何もしない過ごすのではなく、ふさわしい態度で迎えなくてはいけません。今年の待降節は「くれない族」から脱却し、楽しく、穏やかに、充実した時間を過ごしたいのであれば環境を良い方向に変えられるように自ら行動し、働きかけていきましょう。これで朝の話を終わります。

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